2006年9月16日
ミュンヘンでは世界最大のビール祭り、オクトーバー・フェスト開幕。ミュンヘンは酔漢と、民族衣装に着飾った若者たちで溢れます。私は16年前から、毎年仕事のつきあいで1度しか行きません。しかし今年はなんと仕事のために3回も行かなくてはならず、げんなりしています。オクトーバー・フェストのビールは通常よりもアルコール度が高いので、その日はまだしも、翌朝も疲れが残るのです。食べ物も、塩辛い鶏肉とパンしかありません。私は酒を飲む時は話をしないと飽きてしまうのですが、最近のオクトーバー・フェストは、ディスコのように音楽がうるさくて、ダンス会場のようになってしまうので、まともな話ができません。ま、今年はこれまで一度も入ったことのないショッテンハンメルと、オクセンブラーテライに行けるようなので、それがせめてもの新しい点ですが・・・・・。
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ローマ法王ベネディクト16世は、ふだん神との会話に忙しくて、新聞を読んでいないのでしょう。イスラム教徒がムハンマドへの攻撃と見られる言葉に過敏に反応することを、過小評価していたのかもしれません。彼はレーゲンスブルク大学で行った講演で、虎の尾を踏み、世界中のイスラム教徒を怒らせました。彼は講演の中で、ビザンチン帝国のマヌエル・II・パレオロゴス皇帝の「ムハンマドがもたらしたものといえば悪と非人間的なものばかりだ」という言葉を引用しました。ところがトルコやドイツのイスラム教団体は、法王がこの言葉を引用したことをイスラムへの攻撃だと批判し、法王に謝罪するよう求めているのです。まるでデンマークの諷刺画騒動並みの波紋を呼んでいます。ベネディクトにしてみれば、「言葉尻をとらえられて心外」と考えているでしょうが、文化の衝突を和らげるべき人物が、はからずも文化の衝突を煽ってしまったことは、皮肉であります。